寄付講座

講座名 関節再建先進医療講座(人工関節講座)


 准教授 稲葉 裕

人工関節置換術は変形性膝関節症や変形性股関節症、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症などに対する有効な治療法として、現在広く行われています。その一方でゆるみや感染の問題、またより正確な手術を行うための新しい技術の導入など、取り組むべき問題は多くあります。

本講座では人工関節に関する様々な問題に対して多角的にアプローチし、治療と研究を行っています。
人工股関節置換術では、コンピュータナビゲーションシステムを用いた最小侵襲人工股関節置換術(MIS-THA)を施行しており、良好な成績を得ております。
また若年の患者さんにおいては、なるべく自分の骨を温存するために、新しい治療法として表面置換型人工股関節を取り入れています。
詳しくはパンフレット「人工股関節全置換術を受けられる患者様とご家族の方へ」をご参照ください。

若年者の臼蓋形成不全症や大腿骨頭壊死症では人工関節以外にも、さまざまな骨温存手術(骨切り術)を適応を選んで積極的に行っています。

研究内容
人工関節と骨粗鬆症についての研究
人工関節置換術後の骨密度の変化や、骨密度低下の予防のための薬物療法などについて研究しています。

人工関節後の深部静脈血栓症・肺塞栓症についての研究
近年、人工関節置換術における合併症として、深部静脈血栓症・肺塞栓症がクローズアップされています。当院では深部静脈血栓症、肺塞栓症の予防に積極的に取り組んでいます。術後の早期診断や薬物による予防など、最新の方法を研究しています。

人工関節感染の診断、治療についての研究
人工関節置換術後の合併症として最も重篤なもののひとつに細菌感染があげられます。当院ではリアルタイムPCR法という最新の診断技術の臨床応用について研究を行っています。迅速性が非常に優れ、確実な感染の診断法として今後期待されます。

新しい治療法
ナビゲーションシステム
より正確な人工関節設置のために、最新のナビゲーションシステムを導入し、その精度などについての研究を行っています。コンピューターの支援により安全で、より精度の高い手術が実現されます。
実際のナビゲーション画面

最小侵襲手術(MIS)
当院では最小侵襲手術(MIS)を施行しています。皮膚の切開を最小にすると共に筋肉をほとんど切らずに人工関節手術を行うため、術後の筋力回復が早く、術後約10日から2週間での退院が可能となります。


以前の手術と比較したMISの皮膚切開

表面置換型人工股関節置換術
比較的年齢の若い患者さんに対しては、適応を慎重に選んで表面置換型人工股関節を行っています。良好な可動域が得られ、将来の再置換術の際にはなるべく骨が温存されていることが望ましいため、若年者に有効な治療法です。

表面置換型人工股関節の例
 

関連ファイル

  •  THA panf.pdf (1MB)   人工股関節全置換術を受けられる患者様とご家族の方へ