入局案内

整形外科医を目指している先生、また将来の進路や入局について検討されている先生へ、医局長からのメッセージです。

横浜市立大学整形外科 入局案内

医局長 崔 賢民(ちぇ ひょんみん)

初めまして、横浜市立大学整形外科の医局長をしている崔です。
このページをご覧になっているみなさんは、これからの進路について多かれ少なかれ不安を抱えていることと思います。きっとそれは、「これから選ぶ進路が自分にとってベストの選択なのか?もしかしたら、もっとも辛い道のりを選んでしまうのではないか?」というような不安ではないでしょうか?そのような不安は誰もが抱えていますし、進路が決まった後でも途絶えることはないでしょう。人生は決断の連続です。そこで大切なのは、主体性を持って進路を選択することです。自分の選んだ道であれば、辛い道でも頑張れるし、その道を選んで得た経験が、次の決断を行う時に、自分の拠り所となってくれます。そして主体性を持って進路を選択するためには、判断をするための材料を揃えておく必要があります。興味のある科を積極性を持って研修する、病院に見学に行く、医局の雰囲気を確かめにいくなどなど、判断材料はどこにでも転がっています。

ここでは、横浜市立大学整形外科医局と入局後のプログラムについてご紹介させていただくので、もし少しでも興味を持ってくれた方は、是非一度ご連絡ください。

連絡先はこのページの最後に記載してあります。

「医局」とは?


Wikipedia曰く医局とは
医師・歯科医師の執務室、控室のことを指す。ここから転じて、大学医学部・歯学部の附属病院での診療科ごとの、教授を頂点とした人事組織のことを医局と呼ぶ。(https://ja.wikipedia.org/wiki/医局)

医局を言葉で書くとこう言う感じになるのですね。テレビドラマ「白い巨塔」の影響もあって、医局というとなにやらどす黒い陰謀の渦めいた場所のように思ってしまっている人も少なくないかもしれません。そして医局長というと、「佃(白い巨塔)」のような政治的な工作員のようなイメージがあるかもしれません。もちろん違いますよ(笑)。自分は、医局とは居場所だと思っています。『入局』とは、先輩から学び、仲間を作り、後輩を指導し、自分の居場所を作ることだと思っています。もちろん、各個人によって思うことは違うと思います。ただ、自分は、一つの病院に最初から就職するのではなく、医局という大きな組織にいるからこそ、より多くの知識や技術、人との接し方を学び、様々な方向から未知の医療の領域を開拓する方法を学ぶことができると考えています。そして、医局長として、これから横浜市大に入局してくれる先生方に、そういった環境を継続して提供していけたらと思っています。

横浜市大整形外科には32の関連病院と約210名の医局員、約500名の同門会員がいます。そこにはこれまで培ってきた歴史があり、これから新しいことを開拓していく土壌があります。専門医プログラムに則ったプログラムはもちろん、さらにそのあとに専門性を高めるためのプログラムも用意してあります。また、医局員には国内外で活躍されるエキスパートの先生が多数いて、臨床に関する最新の知識や難易度の高い技術、未知の領域への研究について、出し惜しむことなく、みなさんに提供したいと思っています。そして、ある程度の経験を積んだ先生には、医局の中だけではなく国内や海外に留学し、新しい知見を医局に持ち帰ってもらいたいと思っています。
つまり、横浜市大の整形外科医局は、みなさんを束縛するための空間ではなく、整形外科として向上していくための環境を提供する組織なのです。

そしていつかは(たとえ教授であっても)、だれしも医局員ではなくなる時がきます。開業であったり、転職であったり、退官であったり、事情は人それぞれです。では、医局員でなくなったら、この医局で築いた繋がりはなくなるのかというと、そうではありません。医局を退局した先生は同門会に入り、同門会員になります。そして、同じ医局に在籍したという繋がりは一生残ります。例えば部活の先輩・後輩のように、またはともに汗を流したや同級生とのつながりのように。
現に、横浜市大整形外科の同門会の先生方(つまり医局のOB・OG)はいつも医局を支えてくれていますが、現役の医局員にとっては、一緒に働いたこともない先輩医局員とのこの「繋がり」が、何かあった際の大きな力となってくれることも多々あります。横浜市大整形外科の魅力は、そこに素晴らしい先生方が多く在籍していることだけでなく、素晴らしいOB・OGが支えてくれているというところでもあります。
また32の関連病院のうち31は神奈川県内にあり、残りの一つも熱海(新幹線で1時間以内)にあるため、横浜からであればどこの病院にも通うことが可能で、転勤に悩まされることはほとんどありません。これは特に年齢を重ねて家族を持つと、しみじみと実感する魅力です。

「入局」について

自分が研修医を始めたのは、新しい臨床研修制度(スーパーローテート)が開始されたばかりの頃でした。もちろんインターネットは普及していましたが、まだパソコンも大した機能を持っていない時代で、研修病院や入局は、知っている先輩がいたから見学に行き、楽しそうだったから進路を決めるといった感じでした。
「主体性のある選択のための判断材料を」などと、偉そうなことを上述しましたが、判断材料はあり過ぎると逆に決められないものかもしれません。最近の研修医を見ていると、今はスマホ一つで色々な医局や病院を見ることができるので、逆に入局を決めるのが大変なのかと思う時もあります。でも、決めるなら早い方がいいと思います。たとえば希望している科のローテーションが終わったなら、悩んでいる必要はないでしょう。そんなときは自分の直感を信じてみてください。
ここまで文章を読んで直感的に横浜市大に魅力を感じてくれた先生は、是非今すぐにでもご連絡をいただき、その直感が正しいのか確かめに来てください。

以下前医局長の小林直実先生(現 横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科 診療部長)が残していた文章です。

「大学の医局に入局する」メリットとは何でしょう?当然、大きな組織に所属するということは何かしらの制約が生じるわけですし、デメリットや、面倒くさいことだってあるかもしれません。しかしながら、それでもやはり「入局する」のにはそれ相応のメリットがあるからであって、ただ単に何となく、流れに乗って…ではないはずです。第一に、充実した関連施設において整形外科全般について幅広く経験することができること、そして大学病院をはじめ神奈川県内の基幹病院では高度に専門化した最新の治療や難易度の高い手術手技などについて学ぶことができるということです。この両者を複数の領域について、同一の施設だけで学ぶことは容易ではありません。第二に臨床技術のみではなく、学術的な部分、すなわち研究をしたり論文を書いたりといったこと、について学び経験することができるということです。これは好き嫌い、向き不向きがあるかもしれません。もちろん、強要すべきものではないとは言うまでもありませんが、少なくとも一度は経験すべきことなのではないかと思います。好きであろうとなかろうと、一度は自分で研究に携わり、論文を書いたり、学会で発表したりといったことを経験し、そういった世界があることを知ることは医師として決して無駄ではないはずです。そして、もしそのような学術的なことが少しでも面白いと感じたり、もう少し調べてみたい…と思ったのであれば、これはもう大学という環境が存分に生かされるはずです。人によっては将来海外で留学をしてみたいと考えている先生がいるかもしれません。医局に属することによって、少なからずそのような海外留学のチャンスも増えると思います。
そのような希望を持たれている先生を私たちは全力でサポートします。そしてもちろん臨床においてもある程度経験を得た後に、自分が極めたい専門分野というものが見つかったのであれば、あるいはこれから見つけたいと思うのであれば、大学病院や基幹病院において、それぞれの分野で第一線のスペシャリストのもとで存分に勉強できるわけです。実際に私たちは今、このような専門領域におけるスペシャリストの育成ということを最優先事項として考えています。そして、実際にスペシャリスト育成プロジェクトを立ち上げつつあります。将来の目指す形は人それぞれです。スペシャリストを目指したい人、研究をがんばりたい人、留学してみたい人、いろいろな手術を習得して第一線で働きたい人、地域医療に貢献したい人など… 私たちはいずれの道もできる限りバックアップしたいと思います。このような環境に身を置くことは先生方にとって余りあるメリットとはなり得ませんか?

 

横浜市立大学整形外科専門研修プログラムについて

これまでの専門医は様々な領域でメインとなる学会が独自に専門医の証明を発行していました。整形外科でいうと日本整形外科学会が発行する日本整形外科学会専門医の証明がこれに当たります。この専門医を取得することで、やっと「整形外科医」であるという証明を得るわけなので(それまではただの医師)、当然整形外科医を志すものは皆ここを通るわけです。ところが、様々な専門医が乱立したり、専門医取得の難しさが領域によって異なっていたりと、専門医の質が、専門医という資格で担保されないといった問題が水面下であったようです。

そこで、一般社団法人日本専門医機構という組織が立ち上げられました。みなさんは日本専門医機構を知っていますか?専門的医療に熟達した医師の育成を目的とした団体で下記のような行動目標を基に作られたようです。

1.日本専門医機構は、国民が受診に際しわかりやすい専門医制度をつくります。

2.日本専門医機構は、専門医を目指す医師が誇りをもって医療に携われる制度を目指します。

3.日本専門医機構は、国民だれもが、標準的で安心できる医療を受けることのできる制度を目指します。

(日本専門医機構ホームページより https://www.japan-senmon-i.jp/about_us/about/philosophy.html)


整形外科専門医において大きく変わったことは、まずカリキュラム制からプログラム制になったことです(一応カリキュラム制も一部残しているようですが)。

これまでは一定のカリキュラム(学会所属年数、経験症例数、執刀症例数、学会・論文発表など)をこなしていれば、専門医の試験を受けることができたのですが、これからは、専門医のプログラムをもつ基幹病院に所属し、決められたプログラムに沿って経験を積まなければ、専門医の試験を受けられなくなりました。つまり、基幹病院(本部のような病院)に所属してプログラムを履修していないと、いくら経験をたくさん積んでも専門医にはなれないということです。では、どんな病院でも基幹病院になれるかというとそういうわけではなく、結構厳しい要件を満たした病院のみが基幹病院になることができます。そして、基幹病院は、日本専門医機構の要件に準じたそれぞれのプログラムを持ち、専門医を目指す先生たちは、そのプログラムに入ることになるわけです。

(日整会ホームページ参照 https://www.joa.or.jp/edu/specialist_program/index.html)


横浜市大整形外科に入局するということは、まず横浜市立大学整形外科専門研修プログラムを履修してもらうということになります。

プログラムの概要は、大学病院(基幹病院)や関連病院を1年ごとに回り、臨床をばりばりこなしてたくさん手術を経験して、整形外科の知識と経験を得てもらい、学会・論文発表を行いながら、3年9ヵ月のプログラムが終わったところで専門医試験を受けてもらうといったものです。もちろん最初は右も左もわからない状態なので全て指導医の元、安全が担保された状態で研修を行なっていきますが、徐々に自立してもらい、そんな中で早くから専門性を持ちたい人や研究に興味がある人にはもちろん独自性を出してもらいます。これらについては入局説明会でもお話ししますが、ホームページにも詳細を載せているので興味のある人はチェックしてみてください(http://www.yokohama-seikei.jp/recruit/program.html


随分と長文になってしまいましたが、まだまだ話したいことはたくさんあります。きっとここまで辿り着いたということは、横浜市大整形外科に興味を持ってくれているということなのでしょう。百聞は一見に如かず です。研修医でも医学生でもすでに医師として活躍中の先生でも、横浜市大整形外科医局に興味のある方はいつでもご連絡ください!


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